アルネ・ヤコブセン。ミッドセンチュリーを代表する北欧デンマークのデザイナーです。
一番有名な作品はおそらくセブンチェアでしょう。それから時代は前後しますがアントチェアやエッグチェアなども有名です。
もしかしたら、セブンチェアなどはあまりに身近すぎてありがたみを感じないかもしれません。正規品からお手軽なリプロダクト家具、そして単なるコピー商品まで身の回りに溢れていますから。しかし、今から約60年前、1955年の作なんですよ。未だに何の違和感も無く様々な場所で使われているセブンチェア。ヤコブセンの卓越したデザインコンセプトに驚嘆するばかりです。
そんなヤコブセンが当時発表していたユニークなチェアが、今回ご紹介のドロップチェアです。
見た通りの姿、まるで水滴のような姿からドロップという名前が付けられたのでしょう。実はこのチェア、ご紹介のattractさんによると、発表されたものの一度も商品化に至っていないという幻のチェアなんだそうです。
50年の時を経てフリッツハンセン社の正規品として登場です。
ドロップチェアの特長は何といってもこの形状ですよね。しかしよく見るとイームズシェルチェア等と比べて決定的な違いがあります。ABSプラスチック製のボディには少し厚みがあって中は中空になっているんですね。当時にはなかった素材を使って中空の構造はそのままに新たに生まれ変わったわけです。他にも布や皮革で全体を包んだ仕様(フルパディング)もあります。これはセブンチェア等にもある仕様でセブンチェアの革張りフルパディング仕様なんてものありますが、お値段も結構なことになります(汗)。
フルパディングは置いといて、今回ご紹介のABSプラスチック製のベーシックタイプは6色をご用意。スチール脚は本体カラーと同色の粉体塗装仕上げかクローム仕上げかを選択することができます。
そして最後に。このドロップチェアは正規品です。なにせ50年後に初めて製品化するわけですから本物しかないはずです。フリッツハンセン社と正規取扱販売店(ブランドパートナーショップ)契約を結んでいるattractさんからご紹介となります。正規品にも関わらず、大変お求め安い価格帯に納まっています。これはちょっとうれしい誤算ですね。先行予約が始まっているようです。是非是非チェックを。