英国の伝統的な家具ブランド「アーコール/ercol」。1920年操業というからもう100年近い歴史を持っています。
俗に言う「英国家具」というカテゴリーの中に入ると思いますが、中でもウィンザーチェアは現在のチェアの原形とも言える様式を作り出したもので特に有名です。モダン系はもちろん北欧家具にも大きな影響を与えています。
今回ご紹介のアーコールのバタフライチェア。非常にモダンなフォルムをしていますが、1958年の作です。まったく古さを感じさせません。名作デザイナーズ家具のひとつであることは間違いないでしょう。
アーコールの伝統と先進性が生んだ傑作チェア
バタフライチェアは1958年の作。まさにミッドセンチュリーの時代です。このチェアは伝統的な工法に加え、当時の最先端技術を注ぎ込んで作られました。
美しい曲げ木はプライウッド技術/成形合板を使って作られています。その反面、座面と脚の接合部は伝統的な楔/クサビによる接合法が施されています。これは座面に穴を開けてテーパーの付いた丸い棒を押し込み反対側から楔で固定する工法で、「通しホゾ」とも呼ばれています。
最新の成型技術と伝統的な工法の融合がバタフライチェアを完成させたんですね。
背面部分のデザインも素晴らしいです。蝶のような形の背もたれの接合部分の特徴的なフォルム。もちろんこの部分も全て手間のかかる木製です。
販売はアーコール社の正規販売店でもあるJOYSTYLEさんになります。
お値段は結構しますが、アーコールの名作チェアです。本物志向の方に。