家具を製造する過程で必ず発生するいろいろな形の端材。
これだけはどうしても避けることが出来ません。たとえ高品質な無垢材を使って素晴らしいダイニングテーブルを完成させたとしても、そのテーブルを形づくる為に切り取られた端材が必ず発生するのです。この端材をなんとか再利用できないかという想いから立ち上がったプロジェクトが「GPF/Green Piece Furniture/グリーンピースファニチャー」なんだそうです。
再利用と言いましたが、正確には違いますね。一度も利用されていません。切り取られ一度も使われることなく廃棄されるはずだった可哀想な端材達なのです。
どちらの工房さんでも家具職人の方々は、毎日これらの端材を大量に廃棄されているのでしょう。どちらの工房でも同じだと思います。ただそこから先が違った。マスターウォールさんでは、ある日誰かが思いついたわけです。(私の勝手な想像です。すいません。)
捨てていた端材を使って新たに家具を生み出そう。「GPF/グリーンピースファニチャー」とプロジェクト化し差別化を図って付加価値を付けよう・・・といった具合です。もちろんマスターウォールさんも一企業ですから営利目的が無いわけはありませんよね。捨てていた端材を使う新シリーズは材料費を削減できるはずです。しかし、コンセプト自体の正しさは誰も否定できないはず、そしてマスターウォールの高い木工技術が、端材を使って素晴らしい家具を生み出しているのは間違いのない事実なのです。
またまた、前置きが長くなりましたが、今回のご紹介はそんなGPFシリーズの「DYKER/ディッカー」サイドテーブルです。
ウォールナットの細い棒を組み合わせて作ったサイドテーブル
スクエアなイメージのサイドテーブルです。ポイントはテーブル天板の部分。見ての通りこのテーブルには「板」の部分がありません。すべて細い棒を組み合わせて作られています。その理由はお分かりですね(笑)。「GPF/グリーンピースファニチャー」のコンセプト通り、製造過程で発生した端材を使って作られているからです。
すべてウォールナット無垢材ですが、バラバラの端材を組み合わせていますので、色が揃ってなくて濃淡が出てきます。そこがまた偶然の組合せというか趣に繋がっていると思います。棒を組み合わせると言いましたが、そこはマスターウォールクオリティ。美しい曲線を持った素晴らしいフォルムに仕上がっています。
よく見ると、このサイドテーブルには前と後ろがあります。前部分は横木が無いのでソファの一部に重なるように使うことも可能です。また、LとSサイズがご用意されており、組み合わせてネストテーブルとしても使えます。