螺旋フレームが美しいイサム・ノグチのサイクロンテーブル/リプロダクト

イサムノグチといえば、変形楕円のガラス天板に美しい曲線の木製脚部のコーヒーテーブル「ノグチテーブル」があまりにも有名な、ミッドセンチュリーを代表する巨匠デザイナーのひとりです。他にもソファや照明デザインなどを手掛けてはいるのですが、やはり「ノグチテーブル」と比べてしまうと、今一つ知名度が無いというか、あまり知られていないような気がします。
そんな彼の数少ない他の作品としてサイクロンテーブルがあります。知ってました?
本来はダイニングテーブルとして作られていたようで、同じコンセプトでほとんど同じ姿のロッキングスツール(ゆらゆらするスツール)に合わせるテーブルとしてデザインされました。残念ながらこのテーブルはゆらゆらしません(笑)。

現在、正規品の版権はVitra/ヴィトラ社が持っているようですが、例によって意匠権が切れていることを根拠にリプロダクト/ジェネリック家具も販売されています。
正規品は90と120cmの2タイプ、ご紹介のリプロダクト版は80と105cmと少し小振りになっています。ただ、正規復刻版は40万円近くします。ご紹介するリプロダクトの8倍近い値段差です。

インテラボでも何度もご紹介していますが、このミッドセンチュリーの時代の作品は工業化の始まりの時代でもあります。大量生産をする為にプライウッド(積層合板)やスチールフレーム等が積極的に取り入れられました。素材的には今も普通にあるものです。
つまり骨董品的な作品というよりコンセプトを楽しむ意味合いが強くなると思います。一部のコレクターの方々は正規品とリプロダクトの差を比べて楽しんで頂ければ良いと思いますが、そこまでのこだわりの無い一般の人達は、リプロダクト家具で充分にミッドセンチュリーの家具のコンセプトを楽しめるのではないでしょうか。
そんなわけで今回ご紹介はイサムノグチ大先生のサイクロンテーブル(リプロダクト)です。

モダンでお洒落だけど耐久性もあるしっかりとしたデザイナーズテーブル

イサムノグチのサイクロンテーブル(リプロダクト)ですが、さすがミッドセンチュリーの巨匠デザイナーの作品だけあって大変モダンでお洒落なデザインが魅力です。螺旋状に見えるスチールフレームはクロムメッキの耐久性のある仕上げで、土台ベース部分がしっかりと支えています。このベース部分ですが一見プラスチックに見えますが、アイアンダイキャスト製の重量感のある素材が使われています。
そして天板はプライウッド(積層合板)のメラミン塗装仕上げ仕様となっていて、大変耐久性の高いものとなっています。このテーブルの姿を見ているとなんとなく軽い感じがしませんか?実は全く逆で実は重量感のあるがっしりとしたテーブルなんですね。普段使いでどんどん使ってほしい実用性のあるテーブルといえると思います。
ただし、このテーブルをお買い求めになる時に一点だけ注意点があります。天板とスチールフレーム部分は別々で組立式になっています。ネジ止めなんですが、プライウッドは大変硬いので上手くネジ止めが出来ない可能性があります。電動ドライバー等をお持ちでなく、DIYに自信が無い人は、組立もしてくれる「開梱設置」サービスを選んだ方が安心かもしれません。
詳しくはesqさんの掲載ページでご確認ください。

サイクロンテーブル105 / イサム・ノグチ

サイクロンテーブル80 / イサム・ノグチ