チャールズ&レイ・イームズの作ったシェルチェアはご存知ですよね。
あまりにも有名なデザイナーズ家具の人気チェアです。不朽の名作と言って良いでしょう。オリジナルのシェルはFRP(ガラス繊維強化プラスチック)素材(現在はポリプロピレン製)ですが、実はイームズは本当は木製のシェルチェアを完成させたかったという話があります。でも出来ませんでした。当時の技術では複雑な曲面を持つシェルチェアを再現出来なかったのです。なんとか完成したのが座面と背もたれが別々になって曲線が比較的単純なプライウッドチェアでした。
デザイナーズ家具の歴史を垣間見ながら楽しむ本物の新しい名作チェア
チャールズ&レイ・イームズが望みながらも生前に果たす事が出来なかった木製シェルチェアが最新の3D成形技術で実現しました。どんなにすぐれたコンセプトデザインを考えても、それを実現できる製造技術が無いと製品化は出来ません。当時のイームズ夫妻の無念がちょっとだけ伝わったでしょうか。「彼らがこのチェア見たらなんて言うかなあ」なんて想いに耽るのも、デザイナーズ家具の楽しみかもしれません。