グッドデザイン賞の北欧ダイニングチェアの名作「ミカドチェア」

このミカドチェアを初めてみたとき、私は結構驚いた事を覚えています。決して新しいチェアではないんです。今から10年前位の話になりますが、紙媒体のデザイナーとしてあるリフォームショップのショールームにお伺いしたときに、このチェアが打ち合わせスペースにありました。実際にこのチェアに座って打ち合わせをしました。
ぱっと見、なんとも危なっかしいグラグラしそうなイメージがありますが、驚くほど堅牢に出来ています。背もたれ部分の造作は本当に強固な作りになっているんです。この完成度の高さが未だに評価が高い理由かもしれませんね。
2002年にグッドデザイン賞を受賞しています。

デンマークのミカドというゲームがヒントになって作られました。

このミカドチェア、デンマークにMIKADO/ミカドという日本伝来と言われるゲームがあるそうです。何本もの箸のような棒を地面に投げて扇状に広がる形の美しさを競うという不思議なゲームがあるそうで、このチェアはそこから名前を付けたんだそうです。ちょっとイメージが湧きませんが…。北欧的でありながら、どこか日本的な風情を感じるのはそういうことなんでしょうか?

もうすぐ名作チェアの仲間入りをしても良いくらいの座り心地。

デンマークのデザイナー、 ヨハネス フォアソムとピーター ヨート ローランセンが1997年にこのチェアをデザインしたました。名作というにはちょっと新しいですかね。ミッドセンチュリーと言われている名作家具や北欧家具の名品とは比べてもしようが無いのですが、もう少しこの椅子も評価されてもいいかなって思います。それくらい座り心地も良いし、完成度も高い椅子なんです。最近はあまり見かけなくなってしまって寂しいと思います。個人的にも強い印象が残っている椅子です。