CH30は、ハンス・J・ウェグナーが1952年に発表したチェアです。
彼の作ったチェアで一番有名なのはもちろん「Yチェア」でしょう。世界で最も売れたチェアのひとつとして、北欧家具の代名詞的な作品として、今なお人気を誇る不朽の名作でもあります。ウェグナーはたくさんの種類の作品を残していますが、特にチェアの数が多い(笑)。もちろんソファにもGE290をはじめとする名作ソファがあるのですが、チェアはもっと多いんですね。
CH○○というのが基本的な型番のパターン。(CH-と間にハイフンが入ったり入らなかったり、どちらが正式なのかは不明)。ちなみにYチェアはCH24となります。で、今回ご紹介のチェアはCH30で、Yチェアよりは時代が新しくなるようですが、数字が多いと新しいとは限らないようです。
今回のご紹介はもちろん本物ではなくて、リプロダクト(ジェネリック)家具になります。カールハンセンのCH30ではありませんので、ご理解の上お買い求め下さい。
現代の北欧系チェアの原形とも言うべき隙の無い完成度
CH30は一言で言うと現代の一般的な「北欧系チェア」の原形とも言うべきチェアと言えるでしょう。多数の北欧系オリジナルブランドがこのチェアの影響を受けていることは間違いありません。あまりにもバランスが良過ぎて、どっこかで見たような気がするかもしれませんが、こちらが本家なんですよ。
調べてみると、CH23というYチェアの後に作られたチェアがありまして、座面がYチェアの様なペーパーコードで、背もたれの十字型の契り加工がされているんですね。CH30への流れを作る分岐点みたいなチェアなんですが、ここら辺から流れが変わってきたのかな?とも思います。
まあ、どちらにせよ、ウェグナーの名作リプロダクトがこれだけお気軽な価格帯で手に入るというのは、良い時代になったと思います。気になる方は是非チェックを。
CH-30 ダイニングチェア ( ファブリック )リプロダクト/復刻版